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春一番、瑠璃唐草とルリシジミ

(所沢市HPふれ里だより平成25年3月号」より)

 記録的大雪や、何度も聞かれた「この冬一番の寒気」。寒さが続いていましたが、太陽の光に『春』を感じるようになってきました。

日だまりでは、冷たい風に吹かれながらオオイヌノフグリが1月から咲き始めています。本来は3月から5月が花期で、日本全国で見られますが、1890年頃東京で最初に確認された、ユーラシア、アフリカ原産の2年草です。
逆に今ではほとんど見られなくなってしまった、在来のイヌノフグリにたいしてオオイヌノフグリと付けられましたが、あまり使われることはないものの、別名に瑠璃唐草、星の瞳といった素敵な名前があり、英名の一つにはBird’s Eyeもあります。

花弁は4枚で、一つの花の命は1日。早春の路傍や畑の縁などで、地面近くに瑠璃色の花が群生して咲いている様は、まさに春といった感じです。そんなところへふいと吸蜜に訪れる小さなチョウはルリシジミ。

ギフチョウやミヤマセセリはスプリング・エフェメラル(春のはかない命)と呼ばれ、春を告げるチョウとしてよく知られていますが、蛹で冬を越し、春一番に姿を見せるのはたいていこのルリシジミです。
日本では奄美諸島以北の海岸から山地で見られ、国外ではユーラシア大陸や、北米大陸に分布します。
名前の由来である瑠璃色の翅表はなかなか見せてくれませんが、午後の日だまりではチャンスがあるかも知れません。
翅表にある黒い縁が雌は太くなり、雄の色にも個体差があります。裏は白から白に近い灰色で黒褐色の斑点があり、飛んでいると白っぽく見えます。
いろいろな花に吸蜜に訪れるほか、湿地、汚物、糞尿、腐果などで、吸水、吸汁することが多く、雄は夏には占有行動をとる傾向があります。

幼虫は、季節や産地によって、マメ科、ミズキ科、バラ科、ブナ科、タデ科など広い範囲の科にわたる花、つぼみ、若い果実を食べます。
春先から晩秋まで発生をくり返し、注目されることは少ないのですが、いつでも何処でも身近にいてくれるチョウと言えるでしょう。これから約8ヶ月、幾度か、様々な場所で出会うかも知れない小さな友です。

足下では瑠璃色の出逢いがありますが、エナガ、モズ、シジュウカラ、野鳥たちは次々とペアで行動するようになってきています。冬越しに来ていた鳥たちもそれぞれの繁殖地へと帰り始めます。
ヤマハンノキ、ウグイスカグラ、クロモジ、アオイスミレ、ヒメカンスゲ。木や草の花も次々と開花し、気がつけば春は辺りに溢れています。


オオイヌノフグリ

ルリシジミ

モズ