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スポット2,いきもの湿地のザリガニ駆除について(中間報告)
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スポット2いきもの湿地(池)の様子を8月初旬より観察
してきました。
池に捨てられたアメリカザリガニが繁殖し、トンボのヤゴ
を追い回している現状のため、センターとも相談し、アメ
リカザリガニの駆除に1名で取り組むことにしました。
記
(1)現地作業日 2017年08月24日(木)
(2)スポット2いきもの湿地のいきもの状況
①アメリカザリガニ(幼生)
葉の右下方にいるのが、アメリカザリガニの幼体
②アメリカザリガニ(成熟個体)
赤黒い色をした硬く鋭いハサミを突き出している。
③タニシ
この池ではタニシを良く見ます。
(3)アメリカザリガニ駆除にチャレンジ
写真のような網を池に沈めて、その上にスルメを沈めて
暫く待つとアメリカザリガニが集まって来ました。
スルメの効果は抜群です。
頃合いを見て網の両端を引いて、アメリカザリガニの
一網打尽を目論見ました。
この捕獲網は、青い左右の平板を上に吊ると中央が折れ曲がって、
獲物をハサミ込む構造。敵が逃げる前の素早い操作が必要。
網を上げるのにもたもたしていたところ、敵の逃げ足が
思いのほか速く、捕獲は失敗に終わりました。
現在、網の改良に取り組んでいます。
またのチャレンジにご期待ください。
以上(S.H.)
★事務局コメント
親子や子供たちが捕獲したアメリカザリガニを、この池に放すケースが、
毎年後を絶ちません。
このため、今年は初めて外来生物の駆除に取り組んでいただきました。
改良後の網の活躍に期待したいところです。
以 上
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■2017年8月23日(水)巡回スポット5、4~センター
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【巡回時間と内容】
・20日以上続いた雨模様にようやく日照が戻ってきたため、
スポット地の自然の様子を1名で、見廻ることにしました。
・季節は初秋にかかり、森のいきものが変化する時期であるため、
今回はキノコとの出会いに期待しました。
①SP5 将軍塚への道↓
②気持ち良い八国山の尾根道↓
・9時20分 スポット5の将軍塚の森を出発し、スポット4
鳩峰八幡の社寺の森を経由して、11時00分頃センターに
到着しました。
③カバイロツルタケ↓
④コナカブリテングタケ↓
【巡回時の状況】
・将軍塚のバス停からほど近いスポット5の案内板の付近には、
捨てられた衣類が、斜面の枝下に詰め込んでありました。
…別途、事務局で対応します。
⑤ミヤマアカネ↓
・トトロの2号地に近い鳩峰公園の市民の森では、落ち枝が
ありました。
⑥セミヤドリガ(1)……セミに外部寄生し、セミの体液を吸って短期に成熟する珍しい蛾です。
⑦セミヤドリガ(2)……浮遊して宿主を探す様子。上部に頭部(不気味な顔)が見えます。
【自然観察情報】
(植物)・カタバミ(花)・ニシキギ(紅葉)・ヤブラン
・コナラ(ドングリ/シギゾウムシの穴)・クズ(花)・クコ(花)
・ナンバンギセル
⑧ナラタケモドキ……樹木の根に発生して腐朽させます。
(虫)・ジョロウグモ・ミヤマアカネ
⑨ボタンイボタケ
(キノコ)・ヒビワレシロハツ・マントカラカサタケ・カレエダタケ
・コオイコベニタケ・オオツルタケ・コナカブリテングタケ
・ナラタケ・ボタンイボタケ
⑩ナンバンギセル……荒幡富士のふもとに咲いていました。センターまであと100mです。
【活動のふりかえり】
久しぶりの日照を機会にスポット地を歩き、キノコはもとより、セミヤドリガなど
貴重ないきものに出会い、映像にも収穫がありました。
乾いた風の吹く、これからの季節の丘陵の散策が楽しみです。
以 上〔MS記〕
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【イベント報告】里山体験講座「藍の生葉でたたき染め」
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8月19日(土)に行いました里山体験講座「藍の生葉でたたき染め」のイベント報告です。
最初に藍を使った歴史などについて、わかりやすく解説がありました。
今回は、藍を使った染め物を二種類作りました。一つは、藍の生葉をそのままハンカチに転写します。もう一つは、藍の生葉を絞った液で染める絞り染めです。上の写真は、最初のたたき染めです。
木槌で、ハンカチに置いた生葉の上をたたきます。たたくことによって、藍の葉の形がハンカチに転写します。
もう一つは生葉を使った絞り染めです。藍の生葉を細かくして、藍を揉みだします。揉みだした藍の液に、おはじきを包んで、輪ゴムで止めたハンカチを浸して染めます。
作った二つのハンカチを水洗いして、干して完成です。参加者の方々が、思い思いにデザインしたハンカチが出来上がりました。
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スポット2,いきもの湿地の周辺の状況について(報告)
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■カメラを抱えてスポット地の見廻りを行っています。
標記について、下記のとおり報告します。
湿地の東屋↓
(1)現地確認日 2017年08月08日(火)
台風5号通過後(1名で実施)
木製デッキは。、最近リニューアルされました↓
(2)スポット2湿地周辺の状況
・水生生物
…生きたザリガニが放たれたようです。
五匹ぐらいいます。ヤゴが追廻されています。
アメリカザリガニ(湿地に捨てられている)↓
・野草
…キツネノマゴ アレチヌスビトハギが園路にはびこり
勢力を拡大しつつあります
園路にはびこって、散策者の足元を悩ませる”アレチヌスビトハギ”↓
・その他
…駐車場の脇の桜の枝の折れたところに、アリが巣をつくっています
以上 いきふれ会(S.H.)
★事務局コメント
・この湿地は自然観察会(9月30日)の予定ルートです。
このため、この湿地周辺の除草は、それ以降の10月初旬で考えています。
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【イベント報告】「探そう!コウモリ」
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5月27日(土)に行いました「探そう!コウモリ」のイベント報告です。今回、コウモリの会の大沢夕志、啓子ご夫妻に講師をお願いして観察会を実施致しました。
当日は、前半を講義室でコウモリについて、特徴や生態をわかりやすく解説して頂きました。後半は、近くの広場(ドレミの丘)に行って野外で実際に飛んでいるコウモリを観察しました。
コウモリの観察会を当センターで行うのも、今回で5回目に なります。毎回、日本コウモリの会の大沢夕志・大沢啓子ご夫妻 に講師をお願いしており、今回もお世話になりました。
前半は、室内でコウモリの種類や特徴についてお話をしてい ただきました。お話は、参加したお子さんでもわかるように、 クイズを交えて解説して頂きました。
後半は、野外に出て実際にコウモリを観察しました。当日は 気温が低く、また、日没にはまだ早かったため、あまり コウモリは飛びませんでしたが、それでも、参加したみなさんが コウモリを見ることができました。
今回、観察に使用した機器です。この機器はバット ディテクターという機器で、コウモリが出している超音波 を人間の耳でも聞こえる音に変換してくれます。コウモリ が近くに来ると、ディテクターから音が出て、近くにいる ことを知らせてくれます。このディテクターを使うと、 コウモリの発見が容易に行えます。
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【活動報告】いきふれの午後③(7/30)の活動について
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標記の活動結果について下記のとおり報告します。
記
(1)活動件名:第三回 いきふれの午後の活動
(2)活動目的:
① 月末の日曜の午後に、日ごろ出来ない館内対応の実習等を行い、ボランテイア活動の幅を広げる。
② 執務室での活動により、センター職員といきふれ会メンバーとの交流を深め、イベント時の円滑化につなげる。
↓腕章をつけて活動開始
(3)参加者 2名(K・Mさん、M・Sさん)
(4)実習日時
2017年7月30日(日)13時10分~16時(約170分)
↓イベント準備(藍のたたき染め)を見学
(5)実習内容
・8月イベント「藍染の試験作業」を見学
・館内配置の確認(執務室・地下倉庫他)
・館内対応マニュアルの説明…雨天の来館者少で実習なし
・センターエリアの自然観察
↓キセルガイ(ベランダの手すりの亀裂・腐食部)
(7)活動のふりかえり・意見(後日メールで受信)
◎K.M.さん
いろいろとじっくりお話ができ、貴重な時間を過ごせたと思います。
センターエリアの自然観察では、野草や鳥だけでなく、きのこ、昆虫と幅広く、改めて感心いたしました。
私はこれまできのこには関心がなかったのですが、今回の観察で面白さがわかった気がします。
↓園路柵に出ているキノコ、「ツノマタタケ」
来館者対応では、お客様(台湾からの来館者が増加)ニーズに対応して、トトロの森1号地等への詳細ルートマップを用意されている点がすばらしいと思いました。
センターのベランダからの眺めはすばらしいので、もっとアピール、表示をすべきと思いました。
執務室で意見交換↓
◎M.S.さん
館内やセンターエリアを案内していただいたり、職員さんとざっくばらんにお話したりして、「いきふれ」について改めて知る良い機会になりました。
そして「来館者」としても狭山丘陵を知り、楽しむために、「いきふれ」をもっともっと活用したいな、と思いました。
できればまた参加したいです。
以 上(事務局記)
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8月7日は立秋ですが、暑さは一番厳しい時期です。8日の未明には部分月食、28日は伝統的七夕で29日は今年最小の上弦の月。今月、月は土星、金星、木星と共演していきます。短夜に輝く明るい星々をコオロギの仲間やカンタン、カネタタキなど虫の音を聞きながら見るのも一つの納涼。天頂には夏の大三角と呼ばれるベガ(織姫)、アルタイル(彦星)、デネブ(カササギ)が輝いていますが、東からは秋の四辺形を形成するペガスス座が昇ってきます。
この四辺形は天馬の胴体、天駆ける天馬は繋ぎ止められませんが、馬を繋げるほど根や茎が丈夫だとして名前が付いたのがコマツナギ(駒繋ぎ)です。
コマツナギは本州、四国、九州の草地や川の土手、道ばたの日当たりがよくやや乾いたところに群生し、高さ60~90㎝になるマメ科の小低木です。草地や道ばたのものは刈られることが多いので地面に這うように小さいものが多く見られ、一見すると草に見えますが、よく見ると細いながらも丈夫な茎といいやはり木のように思えてきます。図鑑はと言えばほとんどの草本図鑑に掲載されています。『小低木』とは記述されていますが。
葉や茎を更に詳しく、ルーペで見てみると、長い毛が真ん中の部分で茎にくっついています。これを丁字毛と言い、コマツナギの仲間の特徴となっています。
花がそう多くはない7月から淡い紅紫色の可愛い豆の花を咲かせ始め、9月ころまで楽しめます。花は花序の下の方から咲いていきます。
チョウの幼虫は食草が決まっていますが、河川沿いのコマツナギを食草としているのはミヤマシジミです。それもその仲間でも良いというわけではなくコマツナギに限ります。成虫の蜜源としても使われるので大きな群落が必要となります。そのためには適度な勾配があり、冠水せず長期間安定する場所が必要で、頻繁な機械による除草、除草剤が散布されることなく適度に草刈りや火入れが入ることが大きな群落の形成につながります。
大きな河川敷のない狭山丘陵にはミヤマシジミは生息していませんが、埼玉県、全国的にも絶滅が心配される種となっているのはコマツナギの減少が大きく影響しています。
学名はIndigofera pseudotinctoriaで、偽のタイワンコマツナギを意味します。Indigoferaは藍を有すると言う意味で、タイワンコマツナギは東南アジアで藍染の原料とされますが、コマツナギは藍染の原料とはなりません。日本ではタイワンコマツナギは自生していませんでしたので、藍染にはアイを使いました。
残暑はまだまだ続きますが、少しずつ小さな秋が見つかるようになっていきます。8月下旬にはアキアカネが山から下りて来始め、ミヤマアカネの体色も次第に赤みを増してきます。
まだ青いコナラのドングリが葉をつけた状態でぽとりぽとりと落ちていたり、目の前に落ちてきたりすることがあります。これはハイイロチョッキリがドングリに卵を産み付け枝を切り落しているのです。
セミもいつしか夏の終わりを告げるかのようにツクツクボウシの声が多く聞かれるようになり季節の移ろいが感じられます。そして野鳥の声はにぎやかになり、主役となってきます。
日暮れの時間も早くなり、もっとも夏の終わりを実感するひと時ではないでしょうか。夜の虫の声にも耳を澄ませてみてください。季節の変化が聞こえてくるようですよ。
コマツナギ |
ミヤマアカネ |
コナラのドングリ |