2018年度狭山丘陵自然観察会年間 スケジュール

TOP, センターからのお知らせ

2018年度 狭山丘陵自然観察会の年間スケジュール表を作成しました。
歴史散策会やホタルなどを観察する夜の湿地探検、星空観望、コケ観察会など
イベントが目白押しです。是非、ご参加下さい。

2018年度自然観察会スケジュール 2018年度自然観察会スケジュール

2018年3月15日(木)sp2「いきもの湿地」の報告 

いきふれの会

——————————————————————-
2018年03月15日(木)
スポット2「いきもの湿地」の状況について
——————————————————————-

アメリがザリガニが「ヤゴ」を襲う被害を最小にするために、
スポット2「いきもの湿地」の様子を定期的に観察しています。

3月15日(木)の様子について報告します。

(1)湿地の水温が低いため、アメリがザリガニの幼体の動きは、
まだ無い様です。

(2)直前の巡回報告(3月8日、センター)によれば。
①カエルの卵塊を確認


②湿地の東屋のベンチ周辺に落葉が散乱。

(↓見苦しい状況で、申し訳ない。センター)

(3)このため、今回ベンチ周辺の清掃に取り組みました。

(4)池の中では、カエルのメスをめぐるオスたちのバトルが、
繰り広げられていました。

↓拡大するとかなり複雑な状況です。

(5)池の中に埋まっていたパイプ類を取り出し、センターに
搬送しました   ↓鉄パイプもあります。

以上
————————————————————-

いきふれ通信できましたvol42(2018年春号)

IKIFURE NEWS, TOP

狭山丘陵の情報発信基地であるいきものふれあいの里センターでは、年に4回程度『いきふれ通信』を発行しています。
イベント情報に始まり、地域の特集ページなど情報が盛りだくさんです。

4月の行事案内です。
【沢山のご応募ありがとうございました。】

Event

2018年2月23日(金)2月のいきふれ巡回sp3の報告 

いきふれの会

———————————————————————-
2018年2月23日 いきふれ巡回報告、sp3
———————————————————————-
朝方荒天(みぞれ・雨)で足元が悪いことから中止にしましたが、
午後から天候が持ち直したため、1名で巡回を実施しました。

↓虫こぶ

【巡回時間】
・12時20分 巡回開始(早稲田大学正門側より)
・13時05分 枯れ枝除去など(和幸の森)
・13時35分 外周道路へ
・14時15分 スポット1(狭山湖堰堤)を歩く
・14時48分 センターへ巡回終了連絡

↓解説版の劣化状況(持ち物、昆虫、植物)

【巡回時の状況】
・大きな落ち枝など、特に危険なものは無かった。
・収集したゴミは、ビニールの包装材(一枚)のみ
・解説版(全個所)の劣化が目立った。
・湿原手前の階段(ノブキが目立つ)のステップ部分の
土がえぐれてい歩きづらい  ↓

【自然情報】
・アオゲラ(ドラミング)、ルリビタキ♂(湿地)
・イヌツゲ(虫こぶ)、ヒメカンスゲ(つぼみ)
・コケ多数(湿原周辺、和幸の森の低地部…画像参照)
・アワフキムシ(幼虫)

↓アワフキムシ(カメムシ目)の仲間

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

【活動のふりかえり】
・雨上がりでしたが、特に危険な所はありませんでした。
・思ったほどぬかるみもなく、楽に歩けました。
・枯れた「ヤブタバコ」が邪魔で、剪定ばさみを持って
くれば良かったと思いました

↓キャラハゴケ

↓キャラボクゴケ

↓オオシラガゴケ

↓サヤゴケ

↓ギンゴケ

以 上
—————————————————————————

春の妖精、ビロウドツリアブ(所沢市HP「ふれあいの里だより平成30年3月号」より

いきふれ自然情報

3月はまさに『春』がはじける時です。ススプリング・エフェメラル(春の短い命)と呼ばれるカタクリやイチリンソウなどの春の妖精たち、いわゆる春植物が花を咲かせます。

これらの花は虫媒花で早春に現れるギフチョウやツマキチョウなどもスプリングエフェメラルと呼ばれますが、受粉に貢献しているのは冬眠から目覚めたマルハナバチの女王バチや、ハナアブの仲間などです。

春にだけ成虫が見られるという点から言えば、ビロウドツリアブも春の妖精と呼びたいものです。

ビロウドツリアブ(ビロードツリアブ)は体長8㎜から12㎜でビロードのような黄色い長い毛におおわれた体に長い口吻が特徴です。ホバリングが得意でまるで空中に吊り下げられているように見えることから名前が付いたとされます。北杜夫の『どくとるマンボウ昆虫記』にも病床で図鑑を熟読して名前を覚え、平癒後に初めて出会ってすぐに名前が分かったとその印象的な姿が描写されています。

日本全土で見られる普通種で、様々な花で吸蜜します。オスの複眼は上方で接していますが、メスは離れています。

ふわふわもこもこの丸い体に長い口吻、ホバリングしながら花の蜜を吸うさまはまさに妖精と呼びたいくらいかわいいものです。出会えるのは3月から5月。まだ風に冷たさが残るころ、日だまりでこの姿を見ると春の訪れを感じます。

アブと聞くと刺されるのではないかと思ってしまいますが彼らが餌にするのは花の蜜や花粉で、人を刺し、血を吸うようなことはありません。ただし、幼虫はヒメハナバチの仲間に寄生します。詳しい生態はよくわかっていませんが、幼虫やさなぎを食べるようです。

地面すれすれを飛んでいる姿が見られることがあっても、卵は必ずしもヒメハナバチの仲間の巣穴に産み付けられるわけではないようです。ツリアブ科のメスの尾端には砂室というものがあり、砂をコーティングした卵を地面にばらまくように産むといわれています。地面にお尻をこすりつけるようなしぐさが見られたら、産卵か砂を補充している尾端接触か、いずれにしても卵には関係しているようです。

日当たりのよい林縁などで見られ庭にも来て、どこにでもいるといわれる割には見逃していることも多いのか、そんなにしょっちゅう出会えないビロウドツリアブ。この謎多き小さな妖精を少し気を付けて探してみてはいかがでしょう。

モズやエナガは巣造りを始め、シジュウカラやヤマガラもさえずり、巣を作る場所を探しています。水鳥たちは北の国へと帰り始めています。ジョウビタキの姿が見られるのももう少しの間でしょう。

独特の香りにあたりを見渡すとヒサカキが花を咲かせています。スギを始め、足元にはヒメカンスゲ。虫のまだそう多くないこの時季には風媒花の花が多く見られます。次々と咲いていくスミレの仲間たちにはビロウドツリアブも蜜を吸いに訪れます。

3月下旬には桜の便りも聞かれ始めます。虫たちだけではなく、メジロやヒヨドリも蜜を吸いにやってきます。

百花繚乱の春はいつも駆け足でやってきます。植物も昆虫も野鳥も、森は日ごとに活気づいていくころとなりました。


ビロウドツリアブ

ヒサカキ

スミレ

狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています