〔報告〕センターボランテイアいきふれ会の自然教育園(目黒)見学会

いきふれの会

———————————————————–
〔報告〕2018年度いきふれボランテイアの施設見学会結果について
———————————————————–
センターボランテイア「いきふれ会」では、自然公園施設
等の見聞を進め自然観察力の向上を図るとともに、メンバー
相互の親睦・交流の機会とすることを目的に、毎年施設見学
会を実施しています。
今回開催の標記結果について、下記のとおり報告します。

(1)行事名:いきふれ会 施設見学会(旧名研修会)
(2)行 先:国立科学博物館付属自然教育園
(JR目黒駅より徒歩約10分)
(3)開催日時:
2019年2月23日(土)9時50分~12時30分
(4)参加者:いきふれ会8名 (+センター引率1名)
(5)見学会の様子(画像)

①自然教育園に到着しました。快晴に恵まれました。


②国立科学博物館所属のボランテイアガイド佐藤さんに案内していただきます。

③フクジュソウの花弁が早春の暖かい光を受けて輝いています。

④この日風は少なく陽は暖かく、山の手線の内側にあるとは思えない静けさです。

⑤オオサギが一本足で立ち続けています。
⑥ひょうたん池のあたりを行きます。

⑦水辺の上空を飛翔する猛禽を追跡しています。

⑧ハイタカの姿が見えるでしょうか?

⑨キジョランはアサギマダラの食草と聞き、葉を裏返して見てみます。

⑩葉の色・形も特徴的なユキワリイチゲ

⑪セツブンソウはその名前よりも、「実際の花のほうがきれい」との印象だった。
⑫既にカタクリの葉が育っている。此処はきっと暖かいのだろう。

⑬園内を見廻っておよそ1時間30分。丁度昼時になりました。

⑭昼食と意見交換・ふりかえりを行い、現地解散にしました。

(6)参加者のふりかえり
・天候に恵まれていろいろ観察できた。
案内人の解説が良くて、良い勉強になった。
・この教育園は、毎月来ても良いと思った。
・旬の野草の開花(セツブンソウ・フクジュソウ・ユキワリイチゲ)
が見られて、来た甲斐があった。
・この教育園は来やすく、見やすい。又訪問してみたい。
植物の名前が書いてあり、勉強になる。楽しかった。
・植物の名前はなかなか覚えられないが、解説を聞きながら皆で
歩くのは楽しい。
・今後の施設見学会も、ガイドと一緒に見て回れるよう企画して欲しい。
以 上
——————————————————————

4月の行事案内です。
【沢山のご応募ありがとうございました。】

Event, TOP

3月の行事案内です。
【沢山のご応募ありがとうございました。】

Event

春よこいとキタキチョウ(所沢市HP「ふれあいの里だより平成31年2月号」より)

TOP, いきふれ自然情報

気候が陽気になるころということから気更来(きさらぎ)となったとも言われる『如月』となりました。暦の上では春ですが、冬本番の寒さは続きます。

チョウたちは寒い冬を卵、幼虫、さなぎ、成虫と様々な形態で過ごしています。成虫で冬越しをしている種の一つにキタキチョウがいます。

キタキチョウと聞くと「あれ?キチョウでは?」と疑問に思う方も少なくないのではないでしょうか。それもそのはず、従来日本のキチョウは1種とされていましたが、研究の結果南西諸島にのみ分布する種をキチョウ、本州以南に分布する種をキタキチョウと分割されるようになりました。キチョウはキタキチョウに対比してミナミキチョウとも呼ばれます。研究結果が発表された2005年以降に改定や新しく出版された図鑑などではキタキチョウという記述になっています。南西諸島では両種が混在しますが、見た目で区別はとても難しいです。

キタキチョウは前翅長18ミリから27ミリのモンシロチョウより少し小さいその名の通り黄色いチョウで年間を通してオスの方が鮮やかな黄色をしています。極めて普通種ですが、東北北部ではまれです。低山地の森林から人家の近くまで、食草があればいろいろな場所で見られます。幼虫は典型的な青虫で食草はネムノキやハギ、ヤハズソウなどのマメ科で、これらの葉を食べます。カワラケツメイやクズはマメ科でも食べません。センターエリアではハイメドハギに産卵しているところを確認しています。庭や公園によく植えられているミヤギノハギでさなぎが見つかることもあります。

3月から11月ころまで発生を繰り返しますが、雌雄ともに季節による変異があり、夏型、秋型、中間型があります。夏型は翅表の黒縁が強く発達し、秋型は黒縁が後退し、翅裏にあるゴマのような斑紋が目立つようになります。中間型は文字通り間をとった形態をしています。これは主に日長によって生じるとされますが、9月ころには3つのタイプが混在している時期があります。日照時間が短いと卵巣が未発達の成虫休眠型になり、チョウの飛ぶ姿がほとんど見られなくなった11月にキタキチョウばかりが目立ちますが、これらはほどなく冬眠に入り、越冬後交尾します。

様々な花を訪れ吸蜜し、オスは湿地などで集団吸水することもあります。糞尿にも集まります。飛ぶとき以外はほとんど翅を開きませんが、日に透けて黒縁が確認できます。よく見かける黄色いチョウの季節の変化に春から気を付けてみると発見があるかもしれません。

今は草かげなどでじっと春を待っているキタキチョウ。オオイヌノフグリやホトケノザは咲き始めています。ウグイスカグラやウメも咲き始めています。咲き乱れる花々の上を飛ぶ夢でも見ているかもしれませんね。

シジュウカラが囀り始めていますが、巣造りはもう少し先、エナガやモズ、オオタカなどはそろそろ巣造りに入ります。春の足音が聞こえてきそうな2月の森。ノイバラがもう芽吹いていますよ。

澄んだ冬の空、2月19日の宵から20日の明け方に見える月は今年最も大きく見える満月、スーパームーン。27日日没直後は太陽に近くなかなか見る機会のない水星が、西の空に太陽から最も東に離れ見やすくなります。春になると空はぼんやりとしてきます。2月の宵の空には冬の星座オリオン座が凛と輝いています。

キタキチョウ(秋型)

  オオイヌノフグリ

      モズのメス

2019年1月13日(日) 里山体験講座 作ろう!小正月にまゆ玉飾り

イベント報告

————————————————–
2019年01月13日(日)
里山体験講座〔作ろう!小正月に繭玉飾り〕
————————————————–
■件 名:里山体験講座 作ろう!小正月にまゆ玉飾り
■日 時:2019年01月13日(日) 10時~14時30分
■場 所:センター講義室ほか
■参加者:24名
■体験講座の様子:
・定員20名のところ多数の申し込みをいただきました。当日までキャンセルもなく、少し多い人数で開催しました。
・講師に地元の金子トミさんをお迎えし、小正月やまゆ玉飾りのお話などを聞いたあと午後はだんごの作り方を教えていただきみんなで飾り付けをしたのち試食も楽しみました。

 

(画像1)まゆだま飾りについて

(画像2)昔はお米を石うすで挽いて粉にしていました。交代で石うす体験をしました。

※五穀豊穣を願い、養蚕に深いかかわりがあるまゆ玉飾り。石うす体験をした後は外にまゆ玉飾りに 使う木はどんなの?荒幡富士に祀られている養蚕の神様は?など森の様子を見に行きました。

(画像3)午後はいよいよまゆ玉飾りが始まります。粉を引くのは大変!今日は市販の粉(地元の粉)でだんごをつくります。まずは講師の金子さんが見本でこねてくださいました。

(画像4)班ごとにだんごを作ります。お湯を使うのでやけどに気を付けながら最初は大人の人にお願いしました。(当日はJ:COMさんの取材も入っていました。)

(画像5)まゆ玉飾りとは別にクワの木に十六まゆ玉を飾ります。形は蚕の繭、里いも、俵で全部で16個作ります。(見本が含まれているので1個多いです。)

(画像6)できたお団子を蒸します。ここもやけどに注意です!

(画像7)蒸しあがったお団子は水にさらして出来上がり。さあ飾り付け!人数が多いので飾るコナラの木は2本用意しました。高いところはお父さん方にお願いしました。

(画像8)みんなの協力で見事なまゆ玉飾りが完成しました。十六まゆ玉は石うすに立てたコナラのそばに置きます。

おまけに、『成木責め』も体験していただきいました。これはだんごを蒸した後のお湯を柿の木の根元にかけ、なたのみねで木をたたき実らなければ切るぞといった言葉をかけて豊作を祈るものです。

本来は小正月の翌日お団子を食べるのですが、これまでの参加者の声をもとに今回は試食もしました。その分ちょっぴり飾りが寂しくなったかもしれませんがご了承ください。作り立てのお団子はやはりおいしい!と皆さんの笑顔が最高でした。

多くの方に小正月を祝う『まゆ玉飾り』を体験していただき、けがなどもなく無事終了することができました。今では小正月のお祝いをしている家庭は少ないと思いますが、忘れられつつある文化に少しでも興味を持っていただけていると嬉しいです。

以 上
——————————————————-

狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています