先日、センターエリアの解説看板のペンキ塗りを行いました。天気が良かったのでとても気持ち良く作業が出来ました。途中、ジョウビタキのオスが近くの杭の上から作業をのぞきにやってきていました!
落葉樹が葉を落とした冬は野鳥が見つけやすくなります。狭山丘陵では冬越しのために移動してくるものもいて個体数も増えています。中でも狭山湖などで昼間のんびりと休んでいることの多い水鳥は野鳥観察を始めようと思う人にとって絶好の観察対象となります。
カンムリカイツブリの飛来地として知られる狭山湖ですが、今年はここ数年少なかったマガモが多数飛来しています。
マガモは多くは秋に日本全国の開けた水辺にロシア東部や極東部などから渡ってきます。本州の山地や北海道では繁殖していますが、繁殖個体が増えてきていると言われています。翼を広げると96cmで、泳いでいるときなどはハシブトガラスと同じくらいの大きさです。
秋に渡って来た時はオスもメスも体色は同じように見えますが、メスの嘴は橙色の地に広く黒色部があり、オスは嘴全体が黄色なので嘴をよく見れば区別がつきます。
冬になれば繁殖期を迎えたオスのからだは淡い灰褐色に、頭部は金属光沢のある緑色の繁殖羽に生え変わります。光線の具合で紫色にも見え、目を楽しませてくれます。
日本よりも北方の繁殖地に帰るとすぐに子育ての準備にかかるために、カモ類は冬の間にペアになる必要があります。美しい繁殖羽はメスにアピールするため。オスがメスを囲んで泳ぎ回り水をかけるしぐさをしたり頭をあげたり水につけたりといった求愛行動が時には集団で行われます。
カモの仲間は水に潜って餌を捕るものと潜らずに水面などで餌を捕るものとに大きく分かれます。マガモは潜らずおもに水辺の草の種子や水草の葉などを食べていますが、狩猟鳥となっているので昼間は安全な水面で休んでいる姿がよく見られます。カモを代表すると言われ、体が大きく渡来個体数が多いこともあってカモの中のカモといった意味で『真鴨』と付いたという説が有力です。マガモは肉量が多く鳥肉の中で最も美味とされ『青首』と呼ばれ珍重されてきました。数も多いとはいえ、人に追われ続けてきているので警戒心が強いです。
一方古来より人に飼育もされてきて、マガモを飼育し改良したのがアヒルです。さらにアヒルとマガモを掛け合わせたのがアイガモです。
オスは「グェー グェッ グェッ」と大きな声でよく鳴きます。3月いっぱいころまで身近な水辺で出会えることでしょう。
残っていたマンリョウの実もかなり食べつくされてきています。春は近づいてきてはいますがまだまだ寒い日が続き、野鳥たちにとっても餌が少ない時期が続きます。
地上の赤い実は少なくなりましたが、夜空には赤い星が輝いています。オリオン座のベテルギウス、おうし座のアルデバラン、火星。そしてカノープスも南天低く赤っぽく見えます。夜は冷え込みますがその分星がきれいに見えます。
ニワトコの冬芽はいち早く春を感じている様子。毛玉のようだったコウヤボウキの冬芽も動き始め、フキも花を咲かせます。今年は2月3日が立春。日差しはどんどん春めいていきますが冷たい風がまだ冬は終わらないと言っているようです。
暖かい日には成虫越冬しているチョウが日向ぼっこしている姿が見られることもあるでしょう。でも葉の裏などで成虫越冬しているキタキチョウやウラギンシジミを見つけたらもっと暖かくなるまでそっと見守ってください。
マガモ |