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星降る夜にホシゴイは(所沢市HP「ふれあいの里だより平成30年8月号」より

今年は8月17日が伝統的七夕。この日は月と木星が接近し、21日には月と土星が大接近します。13日は夏の定番、ペルセウス座流星群が極大となります。明るい星が多い夏の夜空、海や山へと出かける機会も多く、星空を見上げることも普段よりあるのではないでしょうか。

ホシゴイ(星五位)と呼ばれるのは、ゴイサギの1年目の若鳥で、褐色の体に白斑がたくさんあるのを夜空の星に見立てています。この色彩は天敵に襲われやすい昼間に保護色の役目を果たすようです。
ゴイサギは全長58cm。成鳥では頭から背は緑黒色で、下面は白色。翼の上面は灰色です。成鳥の色彩になるまでには2年かかり、目の色は黄色から赤へと変わっていきます。
本州以南では留鳥で、北海道では夏鳥として少数が繁殖しています。巣は林の樹上に造り、他のサギ類と混じってコロニーをつくることも多くあります。
昼間は林の中でじっとしていて、夕方から水田、池沼、湿地、河川、海岸など水辺に出かけていって、獲物が近づいてくるのをじっと待ち、魚類や昆虫類を捕る夜行性のサギです。人家の池などにも飛来して金魚や鯉を捕ることがあります。夜行性とはいえ、昼にまったく活動しないわけではなく、特に8月までは子育て時期なので、ひなに餌をやるために昼でも活動していることが増えるようです。
コサギ、チュウサギ、ダイサギなどいわゆるシラサギの仲間が水辺などにすっと立っている姿はいかにもスマートで涼し気に見えますが、暗い色でずんぐりしたゴイサギはそうとは言えないようです。ただゴイサギは夜行性、ゆっくりとした行動で夜の闇に溶け込むにはうってつけなのかもしれません。
夜に「クワァッ、クワァッ」と一声ずつ区切って鳴きながら夜空を飛ぶことが多く、『夜烏(ヨガラス)』と呼ばれていたこともあります。学名(ラテン語で示します)はNycticoraxで、nyctiは夜、coraxは烏のことで、こちらでも夜烏となります。

他のサギ類に比べ、何となく異端な感じがするゴイサギですが、唯一官位を持ったサギなのです。平安時代、醍醐天皇が、池にいた鷺を見つけ、捕えるように家来に命令したところ、天皇の命であると伝えられると鷺は、家来が近づいても逃げることなく、おとなしく捕まったことから、天皇は、命令にさからわず神妙であると、褒美に五位の位を賜わり、それからこの鷺は五位の鷺、ゴイサギになったといわれています。語り物として広く伝えられていった平家物語に記述されている話です。

酷暑の後の残暑はまだまだ続きそうですが、8月半ばを過ぎれば夜鳴く虫も次第に増えてきます。夜でも聞こえてくることがあったセミの声に代わり涼し気なカンタンやウマオイの声がよく聞かれるようになり、少し秋が感じられるようになってきます。ウラギンシジミ、サトキマダラヒカゲ、ムラサキシジミ、チョウの数も増えてきます。
少なかった花の数も増えてきます。キツネノマゴはまだまだ暑い日差しの中で元気に咲き始めます。
日暮れの時間は早くなってきています。空に明るさが残るころ、食事に出かけるゴイサギが鳴きながら飛んでいく姿が見られるかもしれません。

ゴイサギ(ホシゴイ)

ウラギンシジミ

キツネノマゴ

 

狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています