2020年11月14日(土) 狭山丘陵自然観察会「丘陵・台地とトトロの森」

イベント報告

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(報告)〔狭山丘陵自然観察会〕丘陵・台地とトトロの森
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標記について下記のとおり報告します。


〔観察会の概要〕
さいたま緑の森博物館案内所に集合し、狭山新道、比良の丘、金仙寺、中氷川神社を経てクロスケの家まで風景を楽しみながら地形や地層、植生を観察する。午後は講座。講師は元所沢高校教諭の正田浩司さん。

〔開催日時〕
2020年11月14日(土)
9時30分~14時25分

〔参加者〕
・18名 = 男性(10)+女性(8)※申込者21名内キャンセル待ち1名 当日キャンセル2名
・センタースタッフ(2)
・ボランティアスタッフ(2)

〔観察会の様子〕
(1)さいたま緑の森博物館案内所に集合。当日の流れや概略、注意事項、自己紹介などの後軽く準備運動をしてスタート。気持ちよく深呼吸できる絶好のお天気!

(2)出発してすぐのところに芋窪礫層。実は当日講師の正田先生が来る途中で見つけられたのでした。

(3)散策路から露頭を観察。レーザーポインターでわかりやすく説明してくださいました。

(4)先生が作られた剥ぎ取り標本。長い年月をかけて堆積した地層には歴史がギュッと詰まっているようです。

(5)比良の丘で小休止。見晴らしの良いここは地形を見るのに絶好の場所です。のんびりお昼寝をしたくなるようなお天気と景色でした。

(6)金仙寺でトイレ休憩。枝垂桜が有名です。ここまでの簡単なまとめもお話してくださいました。

(7)中氷川神社では見事なご神木を観察。郷土の歌人三ヶ島葭子の歌碑もありました。

(8)今歩いているところはどういう場所か、地形を感じながら歩きました。

(9)砂川掘を見てクロスケの家へ。途中、地形の成り立ち、地質による植生についてのお話も。

(10)クロスケの家到着。(現在一般公開はしていません。)昼食後午後は講座です。

(11)午後はパワーポイントによる解説。映画『となりのトトロ』の冒頭シーンに見られる風景の成り立ちについてなどのお話もしていただきました。最後にところざわ地域の自然グループ・グリーンフォレストネットワーク所沢の大堀聡さんによる武蔵野台地の大切さなどについてのお話しも聞きました。

 

〔参加者の声〕

・所沢の成り立ちが知れた。
・学問的な話と文化的な側面のバランスが良い。
・座学が少し難しかった。

〔まとめ〕

・お天気に恵まれ気持ちよく歩く事ができた。

・参加者の関心の高さが印象的だった。

・以前よく見る事ができた露頭がフェンスで見られなくなり残念。

・制限のある中での観察会でしたが皆さんのご協力を得て事故やけがもなく無事に終了することができました。ありがとうございます。

 

以 上
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2020年11月7日(土) ボランテイア養成講座①の概要

いきふれの会

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2020年11月7日(土)ボランテイア養成講座①の概要
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標記について下記のとおり報告します。

(1)養成講座のねらい
・センター管理地(スポット地)の地形・森・園路の状態や、
歴史の場所を歩いて体験し、位置関係を把握する。
・スポット地を歩く体験を通して、参加者間の交流を図る。
(2)日 時:2020年11月07日(土)9時~14時
(3)踏破ルート:
小手指駅南口(集合)~スポット3(三ヶ島湿原の森)
~狭山湖周囲道路~スポット1(狭山湖堰堤・左岸)
~スポット2(堀口天満神社付近の森)
~トトロの森1号地~西武球場前駅(解散)
(4)参加者:7名
・講座受講者:5名(欠席1名後日補習)
・いきふれボランテイア(1名)同行協力
・センター1名(事務局)
(5)講座画像
①早稲田大学正門付近の紅葉
②早稲田大学構内バス停付近でスタート準備
③スポット3案内板の前で
④オヤマボクチ(雄山火口)…むかし乾燥させて火付け材にした植物
⑤湿原を渡る木橋
⑥湿原観察デッキの上で

⑦狭山湖左岸に到着…カモ類がいる
⑧しばし休憩
⑨狭山湖上空を飛ぶ雲。水面にカモ類の群れ
⑩トトロの1号地
⑪カンアオイの花を見ている
⑫カンアオイの花
⑬池でカワニナを見ている。…この後西武球場前駅で解散しました。(14時頃)

(6)講座のふりかえり
・踏破したルートは変化があり面白かった。
・今回のルートを歩くのは初めてで、案内がないと一人であるくのは難しい。
・歩くのは楽しい。一人ではつらい。
・有意義だった。解説があり助かる。
以上

2020年11月19日 いきふれ巡回sp5・4~センター

いきふれの会

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〔報告〕R2年11月19日(木) いきふれ巡回sp5・4~センター
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標記巡回を4名で実施しましたので、下記のとおり報告します。

(1)活動日:R2年11月19日(木)
(2)参加者:4名
(3)時間と場所:
・10時00分 sp5バス停出発
・10時23分 八国山入口
・10時40分 将軍塚
・11時37分 sp4鳩峰八幡神社入口
・13時00分 センター着
(4)ゴミ収集:300g
(5)巡回状況報告
・天候に恵まれ気温が高い。
・散歩の方が多かった。(50人位)
・sp5民家擁壁排水パイプに野鳥の営巣跡。
・トトロの2号地付近の地表の境界石が出っ張っている。
・いきふれ会で設置した樹名板〔№502〕のセンター名
シールが剥離している。
(6)自然情報
〔草本〕
・オニドクロ・ユウガギク・センダングサ・キッコウハグマ
・ヒヨドリジョウゴ
〔木本〕
・カマツカ・ムラサキシキブ・ウワミズザクラ・コウヤボウキ
・エノキ・マユミ・アオキ・シラカシ・サルトリイバラ
・イボタノキ・シロダモ・ガマズミ・ムクノキ・ニワトコ
(7)巡回画像
①八国山東側入路、将軍塚付近の坂を登る巡回メンバー
②逆光に映える橙と黄緑の葉の下に佇む将軍塚の石碑
③樹名板のセンター名が剥離している
③ヤマウルシノ紅葉があざやか
④アオハダの黄葉もきれい
⑤将軍塚の高木の背景にウロコ雲
⑥八国山の尾根道。落葉の散策路。
⑦あでやかな松が丘公園の紅葉⑧佛眼寺の山門
⑨鳩峰八幡神社の参道を登る巡回メンバー

⑩トトロの2号地
⑫暖かい陽の光の下に這い出て来たニホンカナヘビ(上記場所付近)

(8)ふりかえり
・黄葉がきれいでした。
・sp5で解説板がリニューアルされた所があって良かった。
以上
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12月の行事お知らせです。
※状況によっては中止、延期の可能性があります。

Event

2020年11月08日(日)第3回全体会議の報告 

いきふれの会

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〔会議報告〕2020年度第3回全体会議の結果
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■本 文:
標記について下記のとおり報告します。

(1)会議名:2020年度 第3回いきふれ全体会議
(2)日 時:2020年11月8日(日)
・会議… 9時30分~10時30分頃
・作業…10時40分~11時30分
(3)場 所:狭山丘陵いきものふれあいの里センター 講義室
(4)出席者:12名=2(センター)+10(いきふれ会)
(5)議 題:
①連絡事項・自然情報
・センター写真展の募集「埼玉県の自然といきものたち」
…応募締め切りは、2020年11月29日
・ナラ枯れとカエンタケ発生との関係について
・今年度の施設見学(研修)会は、コロナ下で自粛。
②当面2か月のスケジュール調整結果
・11月14日(土)自然観察会
・11月19日(木)巡回sp5・4
・11月21日(土)AM・養成講座(2ー1)
・11月29日(日)センター主催写真展締め切り
・12月 1日(火)pm運営協議会
・12月 5日(土)AM・養成講座(2ー2)
・12月13日(日)門松づくり
・12月19日(土)AM・講演会「埼玉県の大気と植物」★無料
・ 1月10日(日)まゆだま飾り
・ 1月16日(土)第4回全体会議・9時30分~・作業落葉はき
・ 1月17日(日)AM・講演会「ナショナルトラスト活動」★無料
・ 1月24日(日)狭山湖周辺の野鳥と植物

③軽作業:
・西広場でイベント用リース材・クズつるの集め作業
・参加8名

〔画像1〕会議の様子(1)

〔画像2〕会議の様子(2)…離隔を確保

〔画像3〕作業場所の西広場へ移動

〔画像4〕作業・くずのつるとりの様子

〔画像5〕集合写真・8名が参加…お疲れさまでした。

〔画像6〕成果物・クズのつるをリース材としてイベントで利用します。

以上

2020年10月31日 いきふれ巡回sp2

いきふれの会

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〔報告〕R2年10月31日 いきふれ巡回sp2~1
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標記巡回を5名で実施しましたので、下記のとおり
報告します。

(1)活動日:R2年10月31日(土)
(2)参加者:5名
(3)時間と場所:
・10時00分 出発
いきもの湿地・東屋デッキ付近の落葉はき・ゴミ拾い、自然観察
・11時35分 堀口天満神社到着
・12時45分 狭山湖到着 昼食
・13時05分 センターに向かう
(4)ゴミ収集:500g
(5)巡回状況報告
・天候に恵まれて、散策の人出が多かった。
・園路も通りやすかった。
・車両の通行量も多かった。

(6)自然情報
〔いきもの湿地付近の植物〕…カワニナがいました。
・秋のタデ科の植物、アキノウナギツカミ・ミゾソバ等多い。
・ツリフネソウがたくさんあった。
〔トトロの1号地向いの坂の上の広場:植物〕
・カンアオイ(4株)が咲いていた。
・アオハダの実・コウヤボウキ
・フユノハナワラビ・ガンクビソウ・ゲンノショウコ
〔同場所:鳥〕
・エナガ・シジュウカラ・
〔昆虫・カエル〕
・ウラギンシジミ・イトトンボ・ムラサキシジミ
・ツマグロヒョウモン・キタキチョウ・ホソヒラタアブ
・ヒナバッタ。
・シュレーゲルアオガエル。
〔sp1、狭山湖の水鳥〕カモ類が出ている。
・ホシハジロ・キンクロハジロ・オカヨシガモ・
・ハシビロガモ・マガモ・カンムリカイツブリ等
〔堰堤下の野草〕
・セイタカアワダチソウ・メリケンカルカヤ・ユウガギク
……以下巡回画像です……
〔画像1〕sp2いきもの湿地、東屋の様子

〔画像2〕カワニナ

〔画像3〕ミゾソバ
〔画像4〕sp2東屋付近の掃除
〔画像5〕ムラサキシジミ
〔画像6〕「落葉」の解説板は対策が必要
〔画像7〕ゲンノショウコ
〔画像8〕シュレーゲルアオガエル
〔画像9〕フユノハナワラビ
〔画像10〕カンアオイ
〔画像11〕コウヤボウキ

〔画像12〕狭山湖の解説板(リニューアル後)
〔画像13〕狭山湖のカモ類
〔画像14〕堰堤下の秋
〔画像15〕ツマグロヒョウモンとセイタカアワダチソウ
〔画像16〕カラスウリ

(7)ふりかえり
・sp2池東屋席下の掃除用具が壊れている。
・狭山湖に解説板の新しくなったものがあり良かった。
・「落葉」の解説板の改善が必要
以上
〔事務局〕雨天続きでやっとめぐって来た秋天の巡回、
ご苦労様でした。
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森の小さな番人コゲラ(所沢市HP「ふれあいの里だより令和2年月11月号」より)

TOP, いきふれ自然情報

秋も深まりましたが11月7日は立冬、暦の上では冬となります。野鳥たちも冬越しの準備をしています。
行く鳥に来る鳥。野鳥たちは何だかざわついているように思えます。センターエリア周辺で子育てしたシジュウカラも若鳥の群れと親鳥の群れ、さらにヤマガラやメジロなどほかの小鳥たちと混群を作り始めています。その中にはコゲラが数羽入っていることがあります。

コゲラは日本全国の山地の森林に生息する日本最小のキツツキで、冬はより低地の林へ移動するものがいます。地方ごとに色彩に変異があり9亜種に分かれています。平地や市街地の森林でも見られ特に近年は都市部の庭や公園で目にすることがあるようになりました。山に行かないとキツツキはいないと思っている人も多いかもしれませんが、今ではとても身近な存在になっています。とは言え大きさはスズメくらいで、褐色の姿をし、木の幹にいることが多いので見過ごされていることも多いことでしょう。
「ギィー ギィー」や、「ギィッ ギィッ ギッギッギッ」という特徴的な鳴き声が聞こえたら木の幹を探してみてください。幹の下の方から上の方へ、さらには枝先へと餌を探しながら順序良く移動している姿が見つかるかもしれません。
主に昆虫類を餌とし、冬も樹皮の下から虫を探し出して食べ、時には木に穴をあけて虫を探しだします。カマキリの卵のうを食べている姿を見たこともあります。
5月から7月頃の繁殖期には枯れ木や枯れかけた木に穴を掘って巣を造り、つがいが共同で抱卵しひなを育てます。巣立ったひなは数日間親から餌をもらいます。その後も親元を離れないものもいるようで、冬季混群に数羽コゲラがいたらそれは親子の可能性もあるかもしれません。

求愛のほか縄張り宣言でもある木をつつくことによって音を出すドラミングは扉をノックしているかのよう。混群に入っていても縄張りを離れてはついていきません。お出迎えをして見送るかのようです。
雌雄の区別はつきにくいのですが、落葉樹が葉を落とし、北風が吹くようになるこれからの季節、後頭部に注目です。風にあおられるなどして羽が逆立った時に赤い小さな羽根が見えたらそれがオスです。
冬場はねぐらとして木に穴をあけることもあるコゲラ。いくら小さいとはいえ細い木や若木しかないところには棲めません。木の中にいる虫を食べ、木を救うこともあるかも。コゲラの掘った巣穴はシジュウカラやヤマガラなどが子育ての場や冬場のねぐらとして使うこともあります。
英名はJapanese Pygmy Woodpecker。日本にいる小さなキツツキという名が示すように、日本と周辺の東アジアにしかいません。身近なコゲラ、人に対してあまり警戒心が無いので見つけやすくなるこれからの季節、1年中よく鳴きますからぜひ声を頼りに探してみてください。

ドングリなどの不作で人里にクマが出没しているというニュースを聞きますが、狭山丘陵ではコナラを筆頭にたくさんのドングリが足元に落ちています。オトコヨウゾメやヒヨドリジョウゴの赤い実、カラスウリの赤い実は提灯のようです。足元ではヤブランが輝く黒い実をつけています。
チョウの数も減りましたが、小春日和には翅を広げ日向ぼっこをしているムラサキシジミやルリタテハに出会えることでしょう。

長らくご愛読いただきました『ふれあいの里だより』も今回で終了となります。なお、引き続き狭山丘陵いきものふれあいの里センターのホームページでは自然情報をお伝えしていきますのでよろしくお願いいたします。これまでありがとうございました。

コゲラ

   カラスウリ

   ムラサキシジミ

狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています