いきふれ通信できましたvol,59(2022年夏号)

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狭山丘陵の情報発信基地であるいきものふれあいの里センターでは、年に4回程度『いきふれ通信』を発行しています。新型コロナ感染症予防対策のため、イベントの延期や中止があることがございます。詳しくは、当センターHPでご確認をお願いたします。

R4年度第2回 いきふれボランテイア全体会議報告

いきふれの会

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〔報 告〕第2回いきふれ全体会議の結果について
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標記について下記のとおり報告します。

(1)会議名 :第2回いきふれ全体会議
(2)開催日時:6月19日(日)10時~12時頃。
(3)場  所:センター講義室
(4)出席者:15名=いきふれ会(14)+センター(1)
(5)議  題:
①自然情報の紹介:記述省略。
②活動のふりかえり:記述省略。
③9月までのスケジュール調整結果
・6月30日(土)巡回sp2
・7月 9日(土)ホタル観察会
・7月24日(日)初めての観察会・昆虫教室
・8月 6日(土)セミ観察会
・8月20日(土)藍染
・9月25日(日)初秋の観察会sp4・5
④いきふれ勉強会(10:50~11:50)
・勉強会の内容:資料・座学と野外観察・照合〕
・テーマ:センターエリアの蝶(12種)
次回以降も身近な生き物をテーマに継続の予定。

(6)画像報告

①出欠確認・自然情報解説(補足画)

②会議風景(講義室)

③野外勉強会のテーマはセンターエリアの蝶ですが、曇天で蝶が飛びません。(荒幡富士で…。)
④食草のウマノスズクサとジャコウアゲハの幼虫を観察しました。

以 上

2022年6月11日(土)狭山丘陵自然観察会「シダ観察入門」

イベント報告

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■狭山丘陵自然観察会報告「シダ観察入門」
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1.ルート:狭山丘陵いきものふれあいの里センター講義室~センターエリア内を歩く。

3.日時:2022年 6月 11日(土) 9:30~12:00
観察中は雨も降らず、気温もあまり上がらなかったのでじっくりと観察できました。
シダの状態も乾きすぎず良い状態でした。

4.参加人数:(参加者)24名=20名+講師・スタッフ(4)

5.観察会の様子

(1)シダについての解説開始(センター講義室)

まず講師の長谷川奈美さんにパワーポイントで、シダについての話、今日観察できそうなものの解説をしていただきました。
(2)軽く準備体操をした後スタート。まずはセンターの建物周辺からです。この辺りで3種を主に観察しました。
(3)狭い場所なので交代で観ていただきました。

(4)建物を出てすぐにシダが遊歩道わきで出迎えてくれています。
(5)茶畑には日当たりの良い林縁や人里近くに生えるミドリヒメワラビ。(6)遊歩道わきに次々とシダが観察できます。ベニシダがたくさん続いた後、イヌワラビやトラノオシダが観察できました。
(7)センターエリアにはなぜか1か所しか確認できていないシダもあります。これもその一つで大切に保護しているホソバナライシダです。
(8)オオバノイノモトソウは一方通行で観察していただきました。
(9)裏?表?同じように見えることからリョウメンシダ。
(10)樹皮に生えるノキシノブ。お天気が幸いしてきれいな状態で観察することができました。
(11)荒幡富士では一列になってここだけで見られる3種を中心に観察していただき、順に山頂へ。
(12)25種とおまけ1種を観察して雨が降り始める中講義室に戻り、観察したものの解説やまとめを講師の長谷川さんにしていただきました。
(13)質疑応答の後、アンケートを書いていただきひとまず終了。この後はご希望の方に携帯顕微鏡でソーラスと呼ばれる胞子の集まりを見ていただきました。

(14)一人ずつ顕微鏡で観察。きれいに写真を撮っていらっしゃった方も!

多くの方にお申込みいただきキャンセル待ちをして頂いた方全員にご参加いただけず申し訳ありませんでした。様々の方法で情報を入手していただき遠方から多くのご参加をいただきありがとうございました。とても熱心に観察されていた姿が印象的でした。代表的なシダには名札をつけていますので、また観にいらしていただけると嬉しいです。講師の長谷川奈美さん、ご参加いただいた皆様本当にありがとうございました!!

以上

新型コロナウイルス感染症への対応について

TOP, センターからのお知らせ

いきものふれあいの里における新型コロナウイルス感染症への対応について

センターを利用されるみなさまへ(2022年6月8日改訂)

感染防止策チェックリスト(埼玉県狭山丘陵いきものふれあいの里センター3月 PDF870 KB )

どうぞよろしくお願いいたします。

7月の行事お知らせです。
※コロナの感染拡大の状況によっては中止、延期の可能性があります。

Event

繊細な縞模様、ウラナミアカシジミ~ふれあいの里だより令和4年6月号~

いきふれ自然情報

五月晴れの少なかった5月。木々は緑を深くしながらそれぞれに白い花をあっという間に咲かせていきました。

そろそろ梅雨入りですが、年に1度のゼフィルスの季節は始まっています。ギリシャ神話の西風の神ゼピュロスを語源とし、樹上性のシジミチョウの一群であるミドリシジミの仲間およびその近縁種を総称して『ゼフィルス』と呼ばれています。東アジアからヒマラヤにかけての地域に集中して生存し、日本には25種います。狭山丘陵では、アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、オオミドリシジミ、ミドリシジミ、ウラゴマダラシジミが確認されています。

大きい個体でも前翅の長さが25ミリメートルで、翅表が緑色から青色の金属光沢のあるものをはじめ、銀白色、橙黄色などそれぞれに美しい翅を持ち、愛好者の多いチョウたちです。か細い尾状突起も可憐です。

年に1度、このあたりでは5月下旬ころから6月下旬くらいにしか出会えないというのも特別感があり興味をそそられます。

ウラナミアカシジミは北海道、本州、四国の平地、丘陵地、低山地の雑木林などに生息し、国外ではロシア沿海州、中国、朝鮮半島に分布します。生息域、個体数ともに楽観はできず、レッドリストの指定を受けている都道府県も少なくありません。埼玉県では2018年、絶滅危惧Ⅱ類から外されました。とはいえ以前はセンターエリアで目にするゼフィルスはウラナミアカシジミとミズイロオナガシジミが多かったのが最近ではアカシジミが多くなっています。ウラナミアカシジミの幼虫の食樹はクヌギ、アベマキ、ウバメガシ、コナラ、カシワ、ナラガシワなどのナラ類ですが、若い食樹を好んで食べるので雑木林の減少とともに個体数を減らしているのではともいわれています。近縁種のアカシジミがそれほど数を減らしていないのは環境適応能力が高いからだと言われていますが、さらなる環境の破壊などで徐々に生息域が狭まってきていると言われています。

ウラナミアカシジミの卵は植樹に産み付けられ、産んだ後に枝の付着物を卵に付けて隠すので見つけるのは困難です。

翌春に孵化し、幼虫は巣を造って身を隠しながら葉を食べて成長します。4齢になると、遠くへ移動することはなくやがて葉の裏で蛹になります。

翅を開くことはほとんどないので、なかなか見ることは難しいのですが、表は鮮やかなオレンジ色で、ふちが黒くなっています。裏はオレンジの地に黒いドットできれいな縞模様を形成しています。

昼間は林縁や林内の葉上にいてあまり活動しません。ただ、特にクリの花で吸蜜している姿を見かけることもあります。夕方になるとオスは樹木の周りを活発に飛び回ります。アカシジミと行動パターンが似ていて飛んでいると区別がつきにくいのですが、止まると一目瞭然です。

梅雨の晴れ間に観られる『飛ぶ宝石』。いつまでも年に一度のゼフィルスの季節が楽しめることを願います。

今年はリョウブも早く咲き始めそうです。イチヤクソウやギンリョウソウの白は雨の中ほのかな光を放っているかのようです。大切な恵みの雨。雨の日の楽しみも、雨上がりの楽しみもきっと見つかります。

一服の清涼剤のようなムラサキシキブの香りが森に漂い始めました。ウグイスカグラやニワトコはもう実りの季節を迎えています。

シジュウカラやヤマガラ、エナガなど若鳥たちにも出会えるころとなりました。

今年は6月21日が夏至。埼玉県のこの日の日の出は4時25分、日の入りは19時1分。一年で一番昼間の時間が長い日です。

ウラナミアカシジミ

   クリ

   シジュウカラ

2022年5月29日(日)いきふれボランテイアsp5,4巡回報告

いきふれの会, 巡回活動

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2022年05月29日(日)いきふれボランテイア sp5,4巡回報告
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標記について下記のとおり報告します。

1.活動日 :2022年05月29日(日)
2.活動場所:いきものふれあいの里sp5,4
3.活動者 :3名
4.活動時間
・10:00:将軍塚バス停集合、巡回開始
・11:00:休憩
・11:40:sp4入口
・12:00:休憩
・13:00:センター着・巡回報告

5.活動時の状況:
・フエーン現象の影響で、最高気温が30度程度迄
上昇の予報があるため、熱中症対策に配慮した。
…実際には、森の中は風も通り歩き易かった。
・所沢市内環境美化活動日のため、sp5入口付近
の下草が刈られていた。(ビニール袋多数)
…sp5は、散歩者・ランニング者・自転車利用者
等20人以上に会った。
・sp4解説板〔主役〕の枠にゆがみが発生のため、
修理が必要と判断される。
…sp4では散策者に会わなかった。

6.自然情報:
【植物・木本】
・ムラサキシキブ・イヌシデ・トウネズミモチ・カマツカ
・マユミ・ヌルデ・ニワトコ・ウグイスカグラ・ノイバラ
・イボタノキ・ホウノキ・エゴノキ
【植物・草本】
・ヨウシュヤマゴボウ・ドクダミ・オニタビラコ・オオバコ
・イチャクソウ・キッコウハグマ・ヤブジラミ・カヤツリグサ
・カラスビシャク・キツネアザミ・ギンリョウソウ・
【野鳥】ウグイス・ガビチョウ

7.画像報告:
(1)sp5入口付近:所沢市環境美化活動日(のぼり旗)

(2)ヌルデの葉:かぶれる植物。

(3)将軍塚付近のコナラのナラガレ

(4)木漏れ日の下の将軍塚の碑

(5)ウグイスカグラの赤い実

(6)ウラナミアカシジミ:この時期に出るシジミチョウ「ゼフィルス」

(7)きれいな模様にも似たニガナの葉と黄色い花

(8)イチャクソウ

(9)sp4、トトロの2号地付近

(10)解説板「主役」がゆがんでおり、修理が必要と判断される。

(11)カラスビシャク(手前)

(12)ギンリョウソウ(センター付近、民有地の斜面)

以 上

狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています