月の光にカラスウリ

いきふれ自然情報

(所沢市HPふれ里だより平成27年8月号より)

今年も7月中に、夏の終わりを告げるかのように晩夏に鳴き始めるツクツクボウシが鳴き始めました。酷暑のなか、セミたちが子孫を残そうと必死の歌を続けます。
花がどれも前倒しの感がある今年ですが、ウバユリもクサギも既に咲いていて、いよいよ初秋の花の季節に入ろうとしています。

8月8日は立秋。日が沈むと少しホッとするような風が吹く日もこれから少しずつ増えてきますが、そんな時に咲き始めるのがカラスウリです。
秋に朱色の実を見たことのある人は多いことでしょうが、意外と花は知られていないようです。

日没頃開き始めた白いレースのような花はおよそ8時を過ぎるころ満開になり、日が昇るころにはしぼんでしまいます。小さな蕾の中にどんなふうに繊細な花弁が畳み込まれていたのかと不思議に思うほどです。
白は月の光に映え、その存在を知らせています。カラスウリが知らせたい相手はスズメガの仲間たち。
夜行性のスズメガの仲間たちがカラスウリの花を訪れては飛びながら長い口吻を伸ばし吸蜜し、その際受粉の手助けをします。1日花を次々と咲かせていくカラスウリですが、雄花だけをつける雄株と雌花だけをつける雌株があります。雌花の付け根には丸く実になる部分があるのでわかります。

カラスウリは、本州、四国、九州の、林の縁や藪などに自生するつる性の多年草で、伸びたつるの先が地面につくとそこからも発根するなど繁殖力旺盛なところから茶畑などでは目の敵にされます。
野鳥が実を食べますが、名前の由来のひとつであるカラスが特に好んで食べるわけではありません。別名のタマズサは、種を玉章(結び文)に例えて呼ばれます。種は大黒様や打ち出の小槌に似ているとして、財布に入れると良いと言われたりもします。カマキリの頭に似ていると言いう人も多くいます。
さらには狐の枕という別名もありますが、これはちょっとメルヘンチックな気がして、絵本の挿絵のような姿が見に浮かびます。

未熟な実は小玉スイカのようで、緑色に縦縞が目立ちますが、10月~11月に朱色に熟すと目立たなくなります。葉が枯れた後も灯りを吊るしたように点々と実がぶら下がっている姿を良く目にします。
とかく実が注目されるカラスウリですが、夕涼みがてらにぜひ花を探してみてください。

8月1日には西の夕空で木星と並ぶ金星ですが、31日には明けの空で火星と並びます。13日はペルセウス座流星群のピーク、20日は伝統的七夕、22日には宵の南西の空で月と土星が接近と、夜空にも見どころ満載の8月です。  花も星も楽しみながら歩いていると、カンタンやコオロギの仲間の涼やかな声も聞こえてくることでしょう。


カラスウリ

キイロスズメ

ハラビロカマキリ

残暑お見舞い申し上げます!

いきふれ自然情報

 

今日は朝から小雨がぱらつきましたが、午後は夏空が広がりました。
ぐったりとしていた植物たちも一息ついたようです。

陽ざしがなくても9時前にはカラスウリはすでにしぼんでいました。ツリガネニンジンは次々と咲いています。

色づき始めたヤマウルシの葉や、赤く熟したヒヨドリジョウゴの実が、秋を感じさせてくれます。

ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、アブラゼミの大合唱に対抗するかのようにツクツクボウシの鳴き声が聞こえ、さらにはヒグラシの鳴き声も加わり森はとても賑やかでした。
ふと見るとアカスジキンカメムシの幼虫が葉の上にいましたが、近くにミズキの実が落ちていたので、それについていて一緒に落ちたのかもしれません。

木々を渡る風は心地よく、森林浴を楽しみながら小さな秋を探してみることもできるようになってきました。

20150802 ボランティア養成講座の開催情報

いきふれの会

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■〔報告〕2015年度のボランティア養成講座を実施しました
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 いきふれ会の新規会員を受け入れるための、養成講座を
下記の通り開催しました。
 因みに、前年度はセンターの開館20周年記念行事が立て込ん
でいたため、募集説明会を開催しませんでした。
            記
①2015年度ボランティア養成講座説明会
・2015年4月26日(日曜日)、センターで標記説明会を開催
しました。
・今年度は、男性3名女性手4名、計7名の応募がありました。
・狭山丘陵の自然に関する基礎的なことや、センターのボラン
テイア制度・ボランテイア保険等について説明しました。
     ↓講義室でセンターのボランティア制度等を説明

・最後に、センターエリアを歩き、萌芽更新等についての説明
をしました。
    ↓センターエリアのガイドウォークで萌芽更新を説明

②第1回養成講座の実施内容
・5月23日(土曜日)に、早稲田大学所沢キャンパスのバス停
に集合しました。
・参加者はセンタースタッフ2名を含む9名です。
・役割分担を行い、スポット地の巡回を行いました。
 ↓スポット3で「いきものふれあいの里」発足の経過を説明

・巡回ルートはスポット3~すぽっと1~スポット2~菩提樹池
~センターまで歩きました。
    ↓トトロの1号地付近でトラストの活動を確認

・狭山湖の堰堤付近で昼食をとり、センター着が15時過ぎに
なりました。
           ↓狭山湖堰堤付近での昼食風景

③第2回養成講座の実施内容
・7月23日(木)に大雨予報が出たため8月2日(日曜日)に
延期して開催しました。
・当日は、将軍塚のバス停に10時に集合しました。
      ↓将軍塚の広場で園路散策の方と談笑

・当日の参加市者は5名でした。
・巡回ルートは、スポット5、スポット4~センターまでです。

・連日の猛暑日のため、日陰を探して歩きました。

・午後からは講義室で、巡回したスポット地の再確認と、狭山丘陵に
 ついての座学を行いました。
・その後、いきふれ会のメンバー(Mさん)より、ボランティア活動の
 実際について具体的な説明がありました。
・最後にセンターにボランテイア登録証を提出して、講座を修了しました。
・当日欠席の二名の方は、センターで後日補完手続きを行うよう調整します。
④今後の進め方
・ボランティア保険については、9月1日より有効となるよう
手続きを進めます。
・9月19日(土曜日)の全体会議で、新・旧メンバーが合流
できるように進めます。
以 上(事務局 ic.記)
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20150723 合同作業将軍塚周辺

いきふれの会

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■2015年7月23日(木)10時~11時30分
                                              合同作業会 SP5将軍塚笹刈り
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〔現地状況〕
・SP5将軍塚周辺の笹刈りを行いました。
・連日の猛暑日の中での、突然の曇天で助かりました。
・いきふれ会とセンター合同で3名で行いました。

〔作業内容〕
・園路には、先に作業の手が入り、両側(都・県)
の熊笹が約1.5m程園路より後退していました。
          ↓園路両側の笹刈りがされている。

・3名で役割分担を行い、先に刈払機で笹刈りを行い、
その刈り跡を熊手で掻き寄せて、最後に両手鋏で
仕上げを行いました。
         ↓埼玉県側の除草(作業後)

・以前笹刈りを実施した2区画については、広く
刈り広げ、「植生観察中」の標示内容を更新
しました。
                ↓植生調査中の表示更新

〔まとめ・ふりかえり〕
・7月20日以降は梅雨明けで猛暑となるため、7月
上旬前とし、より多く参加が可能な日程を設定
すべきとかんがえました。
・長く懸案となっていた、「植生調査場所」の手入れが
できたので、安心しました。

以 上
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20150722巡回sp3

巡回活動

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■2015年07月22日(水) 巡回スポット3
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〔巡回状況〕
・SP3の巡回を3名で行ないました。
・小さい倒木が多いため、園路からよける。
                                        ↓園路の倒木を寄せる

・散策者が少ないのか、園路が草で覆われ狭くなっている。
・ゴミが無い。
〔自然観察情報〕
(植物)
・ベニバナ・ボロギク・ナルコユリの種・ハエドクソウ
ヤマユリ・アキノキリンソウ
             ↓ ヤマユリ

(いきもの)
・ミスジコウガイビル・シオカラトンボ・ハグロトンボ
・ニイニいゼミ
            ↓ミスジコウガイビル

〔まとめ・感想・提言〕
・方向版にも番号をつけて、案内図と照合できると、
植物の位置関係などが、わかり易いと思います。
         ↓アキノタムラソウ

以 上
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狭山丘陵いきものふれあいの里センターは 公益財団法人トトロのふるさと基金が指定管理をしています