いきふれ通信できましたvol41(2017年冬号)

IKIFURE NEWS

狭山丘陵の情報発信基地であるいきものふれあいの里センターでは、年に4回程度『いきふれ通信』を発行しています。
イベント情報に始まり、地域の特集ページなど情報が盛りだくさんです。

2017年11月26日(日)ひよこ探検隊『秋の森の大冒険!』

イベント報告

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【行事報告】ひよこ探検隊『あきのもりのだいほ』
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↓コスギゴケ

〔1〕行事概要
日本蘚苔類学会会員の福地朝男さんを講師にお迎えし、コケに
ついてのお話をしていただいた後、ルーペを片手に荒幡富士周辺
のコケを観察し、身近にあるコケに親しんでもらう。

↓講義風景①

〔2〕開催日時:2018年2月18日(日)9:30~12:30

↓講義風景②

〔3〕活動場所:センターエリアの荒幡富士周辺

↓ハマキゴケ(霧吹き後)

↓梅の木ついているコケを同定(ヒナノハイゴケ他)

〔4〕観察結果  下記15種類のコケを観察しました

(整理№)(コケ名) (科 名)      (場 所)
1、ノミハニワゴケ… シノブゴケ科…     切株
2、ヒロハツヤゴケ… ツヤゴケ科…      ソメイヨシノ
3、コツボゴケ…   ツルチョウチンゴケ科… 東広場の土の上
4、タチヒダゴケ…  タチヒダゴケ科…    梅の木
5、ヒナノハイゴケ… ヒナノハイゴケ科…   梅の木
6、サヤゴケ…     ヒナノハイゴケ科… ソメイヨシノ
7、コモチイトゴケ…  ナガアシゴケ科… ソメイヨシノ
8、ギンゴケ…     ハリガネゴケ科… 荒幡富士参道
9、ハマキゴケ     センボンゴケ科…  同上
10、チュウゴクネジクチゴケ…  センボンゴケ科…  同上
11、キャラボクゴケ…  ホウオウゴケ科…  荒小方面鳥居下
12、ハイゴケ…     ハイゴケ科…    枝垂れ桜根元
13、チジレゴケ…     ギボウシゴケ科… 荒幡富士広場柵
14、ハチジレゴケ…    ギボウシゴケ科… 同上
15、コスギゴケ…     スギゴケ科…  石仏広場の盛土上

↓ハイゴケを観察している

↓ハチジレゴゴケ(コンクリートの柵の上)…朔がひらいている

〔5〕エピソードと全体の評価

・遠方も含めて20名を超える参加者があり、コケ観察に
潜在的需要が高いと感じた。
・コケの観察場所は狭いところが多いため、参加者23名
が一斉に観察するのは難しいところがあった。
・センター担当の設定ミスで、講師の説明が聞き取りにくい
ところがあった。
・参加者はみな関心が高く、熱心に聞き入り、拡大で見る
コケの姿に魅了されていた。
・参加者の満足度は高いと感じた。

↓チジレゴケ(コンクリートの柵の上)

↓コケの葉(中肋)の特長について解説

同じ場所で、またコケの観察会をやってほしいと言う要望が複数ありました。

以 上
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1月の行事案内です。
【沢山のご応募ありがとうございました】

Event

2017年11月26日(日)ひよこ探検隊《秋の森の大冒険!》

イベント報告

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2017年11月26日(日)ひよこ探検隊《秋の森の大冒険!》の報告
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↓まずは西広場でみんなで少し体を動かしました。

(1)開催日時 2017年11月25日(日) 10時~13時30分

(2)参加者  計19名(子供:9名)

↓にせもの葉っぱを探しながら西広場に到着。

親子で自然の中で簡単なゲーム。

↓いろんな葉っぱが落ちているよ。違う種類の葉っぱを集めてこよう!

↓今度は普段は入らないでとお願いしている森の中を特別に探検しました。地面はふわふわ!

↓午後は室内で簡単な工作をしました。

↓季節柄、一つはまつぼっくりでクリスマスツリーを。もう一つは落ち葉を貼ってグルングルン回すおもちゃ。最後にみんなで回してみました。

申込がとても多かったのですが、キャンセルもいっぱい出ました。集まってくれた元気なお友だちの楽しそうな笑い声が明るく森に響いていました。

以 上
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空の勇者オオタカ(所沢市HP「ふれあいの里だより平成29年12月号」より

いきふれ自然情報

平成29年酉年も最後の月となりました。センターの周りは野鳥たちでざわざわし始めています。冬越しのために中国東北部や沿海州周辺から渡ってきたジョウビタキもいます。

鳥たちの中でも生態系の頂点で、狭山丘陵では1年中見られるオオタカ。日本では北海道、本州、佐渡、四国、九州の平地から山地の森林で繁殖し、秋から冬にかけては平地の水辺などでも見られています。

オスは全長50cmでハシボソガラスと、メスは56cmでハシブトガラスとほぼ同じ大きさです。カラスの群とオオタカの空中戦を目にすることがありますが、この時に大きさがよくわかります。

オオタカは元々標高500メートル以上1500メートルくらいまでの山地に棲んでいる野鳥でしたが、40年くらい前から人家近くへと出てきました。もちろん今でも山に棲んでいるものはいます。餌としているのは主にハトくらいの大きさの鳥です。狩りに使うエネルギーと得られるエネルギーの収支を考えるとこのくらいの大きさが良いようで、このあたりではドバトが一番餌になっていると考えられます。ただしヒナに与える場合はスズメくらいの小さなものを与えることもあり、特にヒナが小さい場合は小さい鳥を与えることが普通です。

センターの周りでオオタカの食痕が時々見つかりますが、先月には渡ってきたばかりであろうシロハラの羽がありました。何かに驚いたとか特別な理由がない限り餌食になった鳥の羽がいくらか固まって落ちているのがオオタカの食痕です。

ドバトはあちこちにいますし餌には不自由しないかもしれませんが、住宅難は深刻なようです。ある程度広さのある林の中のアカマツなど、主に針葉樹の大木上に巣を造りますが、そういった場所が減っているからです。

関東地方では平均して12月初めに昨年の巣の場所で雌雄ともに生きていれば再会します。不幸にも再会できなかった場合、オスは1年中縄張りを持っているので、そこへはいって来たメスとペアになります。そして1月下旬、巣の場所を考え始めます。オスがいくつかの候補地を案内し、メスが気に入った場所を選び、2月下旬、巣造りが始まり3月下旬には完成します。

オスとメスが並んで波状に飛行するコートシップフライトが求愛行動として行われ、絆を深める行動としてオスがメスに獲物をプレゼントするということもします。

身近にいるといっても数は多くありません。出会えるとラッキーと言えるかもしれません。空が開けた場所では上空を見上げてみてください。悠々と飛ぶオオタカの姿が見られるかもしれません。求愛期に入るこれからはペアで見られる可能性も大きいので期待が膨らみます。

去年はほとんど実をつけなかったヤブコウジも今年は赤い実をつけています。ムラサキシキブも実の付きがよく、今年はどの木もよく実っていますが、それもどんどんなくなってきています。小鳥たちはエサを探すのに大変な時季になってきました。

ニトベエダシャク、クロスジフユエダシャクと今年も約束通りと言わんばかりに11月下旬から発生しています。

寒さが増すとともに空気は澄み、美しい星空を見せてくれます。12月4日は今年1番大きく見える満月、13日から14日は双子座流星群。夕日を眺め1番星を探しながら空を見上げてみるのも楽しいひと時です。紅葉も夕日に照らされてひときわ輝いていることでしょう。


オオタカ

ヤブコウジ

クロスジフユエダシャクの雄

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